希少価値が高い方がやっぱりいいね

世界で1年間に産出される金の量は約2500~3000トンにすぎません。産出量第一位は中国で、およそ350トン。これまで南アフリカが産出量第一位を100年近く守ってきましたが、ここへきて産出量が激減し、現在の産出量はピーク時の4分の1以下ともいわれています。 その理由は資源の枯渇。これは南アフリカに限らず、これまで金の産出量トップ3だったアメリカ、オーストラリアでも同様に産出量を減らしています。 マルコ・ポーロの「東方見聞録」で「黄金の国ジパング」と紹介された日本も、現在はほとんどの金を掘りつくしてしまい、現在の産出量は世界の産出量の0.3%ほどで、金産出国ランキングからは姿を消しています。 世界的に見ても金の埋蔵量は残り6~7万トンと言われており、これはオリンピック競技用プール一杯分にすぎず、あと20年か25年ほどで掘りつくしてしまうだろうという意見もあります。そのうえ、南アフリカなどの例をみてもわかるように、これまでは掘りやすい場所から採掘できていましたが、これからは極地や海底のように容易には採掘できない場所から掘りだす必要があります。 また海水中にも微量な金が含まれているのですが、これを抽出しても、海水1トンあたりわずか0.1~0.2mgといった微量さで、コストの面からみて実用的とは言えないでしょう。 そんな中で注目されているのが金のリサイクル技術です。実は1トンの金鉱石からはたった5g程度の金しか採取できません。ところが同じ1トンの携帯電話機をリサイクルすると、150gもの金が回収できるということです。年間の金の供給量は全体で4000トン程ですので、全体の20~30%がリサイクルによって供給されているわけです。 このリサイクルにかかるコストは、まだ採掘にかかるコストよりも高いのですが、先に述べたように金の産出量に限界が見え始めているため重要度が増しました。金は資産品であるばかりでなく、医療や科学技術、工業生産の分野でも広く利用されているので、これからより一層リサイクルが伸びてくるでしょう。