紙切れよりも物を持つという金を選択した

株券や債券などは、企業であるとか政府であるとか、その「発行主」が存在します。これらは「発行主」によって価値を保証されているため、たとえば株券であるならその企業が倒産でもすれば一転して無価値となります。 株の取引価格も日々変動しています。この株価が安いときに買い、高くなれば売って差益を得るというのが株式投資の基本ですが、株価が安くなるということは、つまりその企業の株を売りたい人が多いということです。ではどんな時に売りたくなるかといえば、やはりその企業の経営状態の悪化が一番の理由になると思われます。この経営状態の悪化が進んで、持ち直すことができなければ、その企業は倒産ということになります。 債券も同じです。たとえば個人向け国債といった日本国政府が発行する債券がありますが、これを投資対象とするなら、発行元である日本国政府の信用度を確認しなくてはなりません。もちろん日本が現在、財政破綻して国債はデフォルトし、金利や元本が一切支払われなくなるといったことが起こるとは考えられませんが、過去にはアルゼンチンなど外国の国債がデフォルトしたことがあるので、この信用リスクというものは頭においておく必要があります。 ところが金はそれそのものに普遍の価値があるので、企業の倒産などで無価値になるといった恐れがありません。このことはまた政治・経済の安定・不安定といったことにも影響されにくいということでもあります。 また取引される金には金地金(バー)の他、金貨、宝飾品、工芸品など、さまざまな形があります。 中でも金貨は南アフリカのクルーガーランド金貨、カナダのメープルリーフ金貨などが投資対象とされ、グラム単位ではなくトロイオンス(1トロイオンスは約31g)単位で取引されるため、小分けに投資できるメリットもあります。 最近ではサッカーのワールドカップ記念金貨など、コレクター向けのものも発行されていて、思わぬ高値で取引されることがあるかもしれません。